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筑紫明朝 R

本格的な長文本文用明朝体として、活字、写植時代の本質を踏襲し、明朝体とはどうあるべきかを最大限に考慮した書体です。オフセット印刷においても活字のようなインクの溜まりが見えてくるような独特な雰囲気を持っています。フトコロの広い漢字・仮名の明朝体とは一線を画し、文字そのものが内在する空間の強弱と線質が持つ伸びやかさを残しています。文字を組んだとき、リズミカルな心地よい可読性を醸し出します。

ウエイトLB、RBは、「筑紫明朝」の比較的細いウエイトの縦画だけでなく横画をも太らせた書体です。単なるウエイトのボールドタイプではなく、黒地(地紋)の上に白抜きで印刷された時に相当するウエイトと同じ太さに見える「ブラックタイプ」を表しています。これは、多色オフセット印刷で白抜き明朝体を使用する場合、ウエイトを太くするだけでは横画のかすれに対応できなかった問題に対する一つのソリューションです。白地に使用した場合は、紙面のグレー濃度が濃くなり、活字にインクを多く盛った仕上がりのような効果を演出できます。

戸田ツトム 氏のコメント:
「筑紫明朝は、明朝体活字の歴史とこの書体が作られた土地をその名称に含んでいる幸福な明朝体だ。この書体はデジタル・フォントにおける合理性と単純な美しさの追求だけではなく、複製されながら人々のあいだを行き交う書きことば、文字の息づかいに呼応するように設計された明朝体である。筑紫明朝はことばや文字が醸し出す質感を紙面に展開し、DTPにおけるデザインと『意味』との関わりの重要性をあらためて、そして緩やかに教えてくれるだろうと思う。」

鈴木一誌 氏のコメント:
「筑紫明朝体をはじめて組んでみたとき、〈あらたな世代〉の明朝体だと直感した。デジタル・フォントであることを一瞬忘れさせる書風のやわらかさ、写植時代の印画紙上の滲みを表現したような曲線的なデザイン……。さらに、ひらがなとカタカナが、正方形ではなくやや横長のプロポーションを基本として設計されたせいか、ヨコ組本文が美しいのにもおどろいた。そのヨコ組を、プロポーショナル組にすると、またあらたな表情が本文に出現する。〈新世代〉明朝体の登場である。」
シリーズ : 筑紫明朝
カテゴリー : 明朝体 明朝体