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AM
筑紫AMゴシック

Geometricな欧文に筑紫らしさを

組み合わせた書体

“Antique”な骨格

“Modern”なエレメント

筑紫AMゴシック

筑紫AMゴシック利用イメージ「書籍」
筑紫AMゴシック利用イメージ「ブランドショップ入口」
筑紫AMゴシック利用イメージ「コーヒーの紙コップ」
筑紫AMゴシック利用イメージ「駅構内」
筑紫AMゴシック利用イメージ「ビル内に掲示されたポスター」
筑紫AMゴシック利用イメージ「標識」

AM

筑紫AMゴシックは、アンティークな⾻格を持ち、スッキリとしたモダンなエレメントでデザインした⾓ゴシック体です。
今までの⾦属活字の流れを受けたオールドな⾓ゴシック体や、近年のモダンな⾓ゴシック体とは⼀線を画します。
テキストや⽂章を「かっこよく」「可愛く」「新鮮で素敵な空気感を纏わせる」、これまでにはない⾰新的な書⾵です。

AMA
A

文字の骨格は古い楷書体を思わせるような、手書きのニュアンスを含んだものとなっています。
活字の正方形に文字の形を収めようとする力が働く前の、文字自体が本来持っている凹凸・バランスを踏襲しており、アンティークな雰囲気を醸し出しています。

筑紫ゴシック
筑紫アンティークLゴ

AMM
M

抑揚をおさえた、ジオメトリック・幾何学的なエレメントで構成しています。
角の尖りや、まるでコンパスで書いたような丸み。アンティークな骨格をモダンなエレメントでまとめているところが筑紫AMゴシックの魅力です。

筑紫ゴシック
筑紫アンティークLゴ
書体名
筑紫AMゴシック
読み方
つくしえーえむごしっく
デザイナー
藤田重信(Fontworks)
リリース日
2022年3月
ウエイト
B

使用事例

『はじめての』直木賞作家4名 × YOASOBI
コラボプロジェクトトレーラー

ジャンル
店頭書店ムービー
使用フォント
筑紫AMゴシック / 筑紫B明朝 / レイルウェイ
使用箇所
あらすじ他
版権
水鈴社 / ソニー・ミュージックエンタテインメント
デザイン
モリ ケント(MORYARTI inc.)

書体デザイナーインタビュー

筑紫AMゴシックはどのような発想・コンセプトからスタートしたのでしょうか?

最近、Webサイトなどで見かける好きな書体ランキングで、Futuraがトップになっていることがあります。HelveticaよりFuturaが上位に来ているんですよね。
我々は日本人なので和文書体・漢字を目にする機会が多いわけですが、既存のゴシック体はHelveticaに合わせたものが多い。そこで、Futuraに合うゴシック体を作ったら面白いのでは?と思ったのが発端です。

HelveticaとFuturaの違いについて教えてください

Helveticaの大文字のアルファベットはほぼ同じ文字幅に見えます。大文字「I」など一部例外はありますが、基本的な設計思想としてはそのようになっているのではないでしょうか。癖がなく、記号的に使いやすいところが特徴です。
対してFuturaは、文字幅が広いものは広い、狭いものは狭い。元々のアルファベットの固有の形・骨格を踏襲しています。x-heightもHelveticaよりかなり低く、小文字の「b」や「d」は首が長く見えます。身長が高い印象を生み出していますね。

Futuraに合うゴシック体とはどのようなものだと考えたのでしょうか?

「HelveticaとFuturaを対比させたときにFuturaが魅力的に見える部分」と
「一般的なゴシック体と筑紫AMゴシックを対比させたときに筑紫AMが魅力的に見える部分」はイコールになると思っています。
Futuraの特徴の一つである、「広いものは広い、狭いものは狭い」を漢字で再現するには、フトコロをぐっと絞るしかない。そうすると文字本来の形を漢字でも表現しやすくなる。
筑紫AMゴシックも基本的には活字のように正方形に収まるデザインではありますが、漢字の中でも余白をたっぷり作るもの、縦長っぽく見えるもの、横長っぽく見えるものはできるだけそのスタイルを維持しています。
日本語書体は、金属活字の正方形の空間を使い切るように骨格が変化しました。それによって視認性の向上などメリットは生まれましたが、文字本来のデザインが失われていったとも言えます。そこで古い楷書体のような手書きのニュアンスを含めることも目指しました。
骨格をこのような考えで設計することで、HelveticaとFuturaの違い・魅力を漢字でも再現することに加え、アンティークな雰囲気を醸し出そうともしているわけです。

エレメントについてはいかがでしょうか。

エレメントはFuturaの大きな特徴である「角の尖り」を大事にしています。「マ」の右上の角は、Helveticaに合う既存の和文書体だと斜めや縦にカットされているのが普通です。筑紫AMゴシックはカットを避け、尖らせた形を維持しています。
普通の和文書体の「る」の骨格だと、真ん中を尖らせることはできません。だんだん細くなる、無理のある形になってしまいますよね。筑紫AMゴシックでは真ん中を浅くし、数字の3のようにすることであまり鋭角にならずに角を作っています。エレメントと骨格の設計が支え合っていますね。
「る」の結びのエレメントも手書き風ではなくコンパスで書いたような真円タイプにしています。
しかしここに「筑紫」要素が入ってくる。これは全然Futura的ではありません。

Futuraとの違い・筑紫らしさとはなんでしょうか?

筑紫は「線が動いて」います。左から右、上から下へ線が走っていて、速度感がある。手のうねり、動き、ストロークが見えます。Futuraは決してそうではありません。この相反するコンセプトを混ぜようとするのは私の特徴かもしれません。
筑紫としてのテイストは、例えば払いの切り口の角度などにも出ています。ストロークの角度に対して90度で切ると払い先が重くなりますが、すっと軽く見せたい。Futuraに合うというコンセプトをもとに自分以外の人が作ったらきっとこうはしないと思いますが、ここは譲れませんでした。

筑紫AMゴシックの魅力とはなんでしょうか?

骨格は手書き的・アンティークな雰囲気を持つが、エレメントは抑揚を抑え幾何学的でモダン。古さと新しさの融合が筑紫AMゴシックの魅力と考えています。