株式会社清長様は、物流業務のアウトソーシング事業を展開しています。昨今のコロナ禍の影響によるEC通販需要の高まりもあり、我々の生活になくてはならない存在です。
そんな株式会社清長様ではインナーブランディングに力を入れており、今回株式会社アイディーエイ様とのブランディングプロジェクトの一環として、社員皆様のご活躍など発信のため発行されている「社内報」にフォントワークス書体をご採用頂きました。
2社で手掛ける「社内報プロジェクト」のお取り組みや、書体をご採用頂いた経緯について、「清長」様と、ブランディングプロジェクトを進行されていらっしゃいます「アイディーエイ」様にオンラインにてお話を伺わせて頂きました。
社外にも「清長の良さ」や「どのようなことを行っているか」を発信していける人材を育てていきたい
―― 本日はよろしくお願いいたします!
まず最初に、今回の社内報プロジェクトにおける、株式会社清長の朝比奈さん・岡田さんの立ち位置についてお聞きしてもよろしいでしょうか?
岡田さん(清長):
今回の社内報発行に関しては、どこか特定の部署が進めているのではなく、社内のプロジェクトとして運営していまして、私はそのプロジェクトのリーダーを担っております。朝比奈は私の直属の上司でもあるのですが、今回の社内報プロジェクトではプロジェクトオーナーという立場になりますね。
また、社内報としては大きく3つのコンテンツに分かれており、コンテンツごとに編集長的立場の人間が配置されている形になっています。
アイディーエイ様には社内報プロジェクトの企画全般に携わっていただいており、コンテンツ検討などの企画会議の参加から、取材・撮影、取材をもとにした記事作成、社内報の誌面デザイン、社員向けサイトへのコンテンツアップと多岐にわたってご活躍いただいております。
――社内報のプロジェクトはいつごろから始まったのでしょうか?
岡田さん(清長):
準備は半年がかりくらいで行っていたのですが、第1号を発行したのは2020年の8月ですね。昨月でちょうど2年目に突入し、シーズン2の第1号が発行されました。
我々としては社外にも「清長の良さ」や「どのようなことを行っているか」を発信していける”人材”を育てていきたい・増やしたいという思いがあります。今後、社外にそういった情報を発信していく中で、自分たちの思いや、伝えたいことをきちんと言葉にできるように、まずは『社内報』という場が発信の練習になればと思い、始動しました。
――社外にも「会社の良さ」を伝えることができる人材を育てるのはとても重要だと思います!
そういう人材が必要だと思ったきっかけについて、お聞かせ頂けますでしょうか?
朝比奈さん(清長):
新規のお客様を獲得していくには『清長の良さ』『清長のサービス』を知ってもらうことから始まると考え、社員の発信力の強化を意識し始めました。
社内報プロジェクトも2年目に入り、プロジェクトメンバーも少し変わりました。「自社について発信していけるメンバーを増やす」ことが、今回のプロジェクトの最終目的でもありますので、3年目に突入した時には、この社内報立ち上げメンバーでない人でもリーダーシップをとってプロジェクトを推進していける、という形を目指しております。
『自分も社内報でフォーカスしてもらえるように頑張ろう』とモチベーションになる誌面
――社内報を作るにあたり、意識した点やポイント・軸にしている点をお聞かせください。
全員:
カッコよくしたいという思いがありましたよね!!
朝比奈さん(清長):
社内報に取り上げられた、一緒に働いている仲間のかっこいい姿を見て、『自分も社内報でフォーカスしてもらえるように頑張ろう』というようにモチベーションになる誌面にしたかったんです。
また、社内報は毎月印刷して給与明細と一緒に社員に配布しているのですが、紙にすることで社員の働きぶりや活躍ぶりが社員本人だけでなく、その人のご家族にもしっかりと伝わるようなコンテンツにしたいという思いがあります。
佇まいの洗練された「筑紫書体」シリーズ
――初年度は「カッコよさ」を追求された誌面作りになっていたかと思うのですが、2年目に入り若干テイストを変更されたとお伺いしました。このあたりの変更のきっかけなどはあったのでしょうか?
岡田さん(清長):
何か変えるきっかけがあったというよりは、2年目にはいったので少し印象を変えたい…というイメージが近いかもしれません(笑)
猪子さん(アイディーエイ):
「2年目なのでデザインをガラッと変えたい」「初年度に引き続き家族や後輩に誇らしく見せたくなる」「ここに載りたいと憧れる」誌面にしたい…といったご要望をいただき2年目がスタートしましたよね!
――なるほどですね。
2年目に入り、広報誌面の文字にフォントワークスの書体をお選び頂きましたが、どのあたりが気に入っているなどのご感想や、選択の経緯をお聞かせください。
猪子さん(アイディーエイ):
1年目はカッコよい誌面にしたいということで、見出しも本文もゴシック体を使用しました。読みやすさやインパクトの大きさを優先した形です。
猪子さん(アイディーエイ):
2年目に入り、「よりカッコよく・憧れられる誌面にしたい」というリクエストを清長さんからお聞きし、雰囲気を変えるためにも、見出しに特徴的な明朝体を入れたら良いかなと考えました。
「どんな明朝体が良いか」と考えた際、誌面のデザインの候補が2パターンあり、それぞれにあった書体で検討していったんです。1つは「成長を加速させるエネルギッシュ」なイメージ。もう一つは、より重めな印象に仕上げた「内なる闘志を燃やすクール」なイメージ。結果的に「エネルギッシュ」なイメージの方向性に決まりました。
エネルギッシュなイメージの方は、見出しに「筑紫Aオールド明朝」を使い、クールなイメージの方は「筑紫Bオールド明朝」「筑紫Cオールド明朝」で検証していましたね。
世の中にもたくさんの明朝体フォントがある中で、あまり特徴のないスタンダードなものを使うのではなく、情緒をまとわせることができるような特徴的な明朝体を使いたいと思った時に、「筑紫書体シリーズ」は佇まいが洗練されている印象をうけ、その中から選択していきました。
――実際に誌面になったとき、書体に対してどのようなイメージを抱かれましたか?
猪子さん(アイディーエイ):
見出しの書体を決める際にもいくつかパターンを用意したのですが、実際に文字を見比べていただくことで、普段書体との関りがない方でも、見え方が大きく変わっているのを実感いただけたのかなと思います。
社内報がモチベーションに繋がる存在に
――書体採用の経緯やご感想について、詳細を教えて頂きありがとうございました。
今回、インナーブランディングということで社内報をご選択されたと思いましたが、今後どのようにプロジェクトを推進いきたいのか、伝えていきたいのか伺いたいです。
岡田さん(清長):
社内報に限らずなんですが、社員が目標を掲げてそれに対して取り組んでいく、実行していく。またそれを通じて成果を上げていくとか…そういった行動が、正当に評価されるということが大事なんだろうなと思います。評価といっても様々な方法があると思うのですが、その形の一つとして社内報がモチベーションに繋がる存在になっていければなと思います。
また、社内報で当社の行っている取り組みをきちんと発信していくことにより、社内報がそのまま取引先様への営業資料やプレゼン資料になっていってくれればいいですよね。
社内報を起点として循環し、社員の成長につながる
藤原さん(アイディーエイ):
清長さんの社内報の良い点についてお話しても良いですか⁉
――ぜひお願いします!
藤原さん(アイディーエイ):
シーズン2から「すばセン」という、清長さんが考えられたコーナーを掲載しているのですが、これがまた素晴らしいアイデアなんです。「すばらしいセンター」略して「すばセン」です。
清長さんはたくさんの物流倉庫をお持ちなのですが、各倉庫のノウハウ・ナレッジの共有を社内報内で行われています。上からの命令で共有する企業さんも多いと思うのですが、成功事例を一記事として取り上げることで、それを見た他のセンターの社員が興味をもって自発的に「見てみたい」となるんです。より良い座組での成功事例共有に繋がりました。
猪子さん(アイディーエイ):
私からもよろしいでしょうか。
清長さんに毎月取材させて頂いているので、ほとんど全ての社員さんとお話しているんじゃないかと思います。
インタビューは、何かしらのプロジェクトリーダーをされていた方へ行いました。プロジェクト自体は大小さまざまなものがあるのですが、どの方にお話を聞いても、日々取り組んでいることを誇らしく、ご自身の言葉でお話くださいます。
社内報という存在が、読者側だけでなく、取材される側にとっても良い刺激になっているんだと思います。
――社内報が起点として、すべて良い方向に循環していて本当に素晴らしいです。
言語化できるということは、目標を具現化できることにもつながっているのだと思いました。社内に持ち帰りまして参考にさせて頂きます!
本日は貴重なお話をお聞かせ頂き、ありがとうございました!
取材日:2021年9月10 日
株式会社清長
物流のプロとして、企業の規模や商材やビジネスモデル、さらに目指す将来像に最適化な物流ソリューションをご提供。業界最大級の実績と品質(契約継続率96%超)を有しています。
https://www.seicho-inc.jp/
株式会社アイディーエイ
1976年に創業し、商品ブランディング・パッケージデザイン、企業・採用ブランディングやWebデザインを行っています。
経営やブランド戦略を理解し実践する
岡山・東京・大阪・福岡50名を超える社員で、デザインコンサルティングをご提供します。
https://www.ida-web.com