「もじFes.」プレ企画第一弾『活版TOKYO』に行ってきた!

Blog

こんにちは、懐かしいもの好き・かわいいもの好きな福島です。

今回は、本の街・神保町で行われた、活版印刷のイベント「活版TOKYO」に行ってきたお話。

「活版TOKYO」って??

活版TOKYOは、東京・神保町で開催される、日本最大の活版印刷のイベントで、8月30日(金)・31日(土)・9月1日(日)の3日間で開催。

フォントワークスは、「もじFes.」のプレ企画として、ワークショップエリアでブース出展を行いました!

活版印刷という昔ながらの技術に再び光を当て、活版印刷の魅力を様々な世代の人達に知って欲しいという思いから、2015年より始まったイベント。 製版屋やデザイナーなど印刷に関わる作り手と、印刷や紙に興味のある方が直接出会い、より身近に活版印刷の魅力を感じ触れていただく場で、活版印刷が体験できるワークショップ、展示やトークショーなどが開催されます。

今年の活版TOKYOは、ワークショップエリアとマーケット(物販)エリアに分かれていて、初日は平日にも関わらずかなりの賑わいでした。ワークショップエリアには世界の活版展〜アジアンマーケット〜として、香港・台湾・シンガポール・マレーシアなどからも出展されていましたよ。

活版印刷とは??

活版印刷とは、活字を組み合わせて作った版(活字組版)を使った印刷方法で凸版に分類されます。
うーん、、、ちょっと難しいですね。写真で見た方がわかりやすいかもしれないですね。
最近では、「印圧による紙の凹凸が感じられる印刷」として認識されていますね。本来は違う意味なのですが、凹凸が感じられる印刷として若い方にも知られているのではないかと思います。

実は、活版印刷自体は、かなり昔の印刷技術で、写真植字やDTPの台頭によって、現在では商業印刷としてはほぼほぼ役割を終えてきてしまっています。

ですが、活版印刷がもつ凹凸の面白み、わずかなインキの溜まりやかすれの味わいが、「懐かしさ・あたたかさ」などを感じ、
改めてその魅力をアーティスティックなものとして普及していっているのです!


活版印刷の工程はかなりの手間がかかります。
活字を選ぶ、文字を組む、インキを塗布する、圧をかける、インキが乾くのを待つ。。。
そういった、一つ一つの工程を丁寧にこなすことで、あの美しさ・あたたかさがうまれるのです。

個人的には、フォントワークスの筑紫書体は、活版印刷ととても相性がいいと思っています。
筑紫書体は、金属活字の時代にうまれた書体ではなく、2000年以降、DTPの時代に突入してから誕生したデジタルフォントです。
ですが、デジタルフォントであることを忘れてしまうような、金属活字の「滲み・墨たまり」を再現したデザインが、「懐かしさ・あたたかさ・やわらかさ」を出しているのだと思います。そんな書体なので、活版印刷との相性は抜群!なのです。

フォントワークスのブースで「筑紫書体見本カードを作成」体験!!

フォントワークスのブースでは、手動活版印刷機(テキン)を使用した、筑紫書体見本カードを作成いただけるワークショップを開催。書体デザイナー森田と福島で皆さまをお出迎えさせていただきました。
初日から開始早々、多くの方に並んでいただき、、、。 体験いただいた皆さま、ありがとうございました。
数に限りがあったため、残念ながら今回体験いただけなかった皆さま、ぜひまたの機会(11/16-11/17の「もじFes.」にも出張出展あります!)にお試しいただければ思います!

ワークショップの流れは、
1.日本語の版か英語の版を選びます。
2.紙をセットします。
3.レバーを上下してローラーを動かしながら、版にインキをのせます。
4.全体重をかけレバーを下げて、印字します。
5.活版印刷したカードと、あらかじめご用意した書体説明カードをセットするカシメをつけるための穴をあけます。
6.カシメをして完成です!

フォントワークスや筑紫書体のことを知ってくださっている方から今回のワークショップで初めて知っていただけた方まで、多くの方に活版印刷を通じて、フォント(文字)を楽しんでいいただくことができました!

 


紙をセットして


版にインキをのせて


印字する


穴をあけてセット


カシメをして完了!


実際に活版印刷したもの

最終日にはトークセッションも!

また、最終日となる9/1(日)は、ソフトバンク・テクノロジーのフォントおじさんこと関口浩之氏と筑紫書体デザイナー藤田重信とのトークセッション「文字の魅力ー活版活字からデジタルフォントまで」を開催しました。なごやかな雰囲気でスタート。東條メリーさんと関口さん、藤田の掛け合いがまた絶妙!
文字の歴史から始まり、活版活字/写植活字の物理的な制約、その時代が求めた書体事情など、アナログ活字だからこそ感じられた潤いや体温の話などを交えながら、それらが筑紫書体にどう影響を与えたか、筑紫書体誕生に至ったかなどを盛りだくさんでお話しさせていただきました。
60分の予定があまりの盛り上がりで30分延長し、終了!

 

当日の様子が「活版TOKYO」公式Twitterで投稿されています。楽しい雰囲気が伝わってきますね。

 

「もじFes.」のお知らせ!

11月16日(土)・17日(日)、フォントワークスは、「渋谷の街で、さわって、あそぶ」文字のフェスティバル「もじFes.」を、クリエイティブ・エージェンシーのCamp Inc.と共に渋谷キャストで開催!

「もじFes.」は、私たちの日常に潜むたくさんの「文字」を、モノや音楽、食など「文字と◯◯」をテーマにさまざまな入り口から体験する、大人から子どもまでみんなに開かれたフェスティバルです。展示・ワークショップ・ライブ・トークセッション・フード&ドリンク・AR体験など、文字とデザインの楽しい世界をからだいっぱいに味わう、刺激的なプログラムを用意しています。
今後も新しい情報をどんどんお知らせいたしますので、お楽しみに!!
https://mojifes.fontworks.co.jp

ハッシュタグは #もじフェス

同じカテゴリーの記事

More

関連記事